荒川区で起きた不法就労助長罪の実例|建設会社が許可取消しまで追い込まれた現実

外国人問題

外国人雇用が当たり前になった現在、企業側の理解不足による違法雇用が増えています。
特に荒川区のように中小企業や建設業・飲食業が多い地域では、「知らずに違反していた」というケースが後を絶ちません。

しかし結論から申し上げますと、「知らなかった」では一切通用しません。その結果、刑事責任だけでなく、会社の存続に関わる重大なダメージを受けることになります。

本記事では、実際に起きた建設会社の事例をもとに、不法就労助長罪のリスクと対策についてわかりやすく解説いたします。

不法就労助長罪とは何か

不法就労助長罪とは、不法に就労する外国人を雇用・あっせん・管理する行為を処罰する規定です。根拠は「出入国管理及び難民認定法 第73条の2」にあります。

対象となる主なケースは次のとおりです。

  • 在留期限が切れている外国人(オーバーステイ)を雇用する
  • 就労できない在留資格(留学・家族滞在など)で働かせる
  • 資格外活動(週28時間)を超えて働かせる

ここで重要なのは、企業側に確認義務があるという点です。

例えば、

  • 本人が「大丈夫」と言っていた
  • 知人からの紹介だった
  • 在留カードを一応見た

このような事情は、法律上ほとんど考慮されません。確認していない企業側の責任が問われます。

【実例】建設会社で起きた不法就労助長

都内のある建設会社(従業員20名程度)では、慢性的な人手不足に悩んでいました。ある日、取引先から外国人労働者を紹介されます。

  • 日本語は片言だが作業は問題なし
  • 本人は「ビザは大丈夫」と説明
  • すぐに現場で働ける状況

会社側は在留カードの提示を受けたものの、

  • 有効期限の確認をしていない
  • 在留資格の内容を理解していない
  • コピーや記録を残していない

という、いわば形式的な確認だけで雇用してしまいました。

発覚のきっかけは地域住民の通報

問題は突然発覚します。近隣住民が違和感を覚え、警察へ通報しました。

  • 見慣れない外国人の出入りが多い
  • 深夜、寮が騒がしい
  • 人数が増えている

その後、警察および入管による調査が入りました。

調査結果|オーバーステイが発覚

調査の結果、以下の事実が明らかになりました。

  • 雇用していた外国人がオーバーステイ状態
  • 在留カードはすでに失効
  • 一部は資格外活動違反の可能性
  • 雇用管理体制も不十分

つまり、典型的な不法就労助長の状態でした。

結果① 不法就労助長罪での立件

経営者は事情聴取を受け、書類送検となりました。
場合によっては、以下の罰則が科されます。

  • 3年以下の懲役
  • 300万円以下の罰金

しかし、企業にとって本当に深刻なのはここではありません。

結果② 建設業許可の取消しという致命傷

この会社にとって最大のダメージは、建設業許可の取消しでした。

建設業では、

  • 法令遵守
  • 社会的信用
  • 適正な経営体制

が厳しく求められます。

不法就労助長罪のような違反は、これらを根本から否定する行為と判断されます。その結果、建設業許可が取り消されるという事態に至りました。

建設業許可を失うと何が起きるのか

許可取消しは単なる行政処分ではありません。経営に直結する深刻な影響を及ぼします。

① 元請け契約ができなくなる

一定規模以上の工事が受注できなくなり、売上が激減します。

② 取引先からの信用失墜

コンプライアンス違反により、契約解除や取引停止が発生します。

③金融機関の評価低下

融資が止まる、または条件が悪化する可能性があります。

👉 結果として、事業継続が困難になります。


なぜこのような事態になるのか

最大の原因は、「確認しているつもり」で終わっていることです。

多くの企業が次のような状態にあります。

  • 在留カードを一瞬見ただけ
  • 内容を理解していない
  • 記録を残していない

これでは、確認義務を果たしたとは言えません。

企業が取るべき対策

不法就労リスクは、適切な対策でほとんど防ぐことができます。

■ 在留カードの正確な確認

  • 有効期限
  • 在留資格の種類
  • 就労制限の有無

■ 業務内容との適合性確認

  • 単純労働に該当しないか
  • 在留資格と業務が一致しているか

■ 記録の保存

  • 在留カードのコピー
  • 確認日・確認担当者の記録

👉 「確認した証拠」を残すことが重要です。

■ 少しでも不安があるなら「雇用前に専門家へ」

不法就労助長罪の相談で多いのは、次のようなケースです。

  • すでに雇ってしまったが問題ないか
  • 入管から連絡が来た
  • 通報された可能性がある

しかし、この段階では遅いケースがほとんどです。

  • すでに不法就労が成立している
  • 雇用実態という証拠がある
  • 言い訳が通用しない状況になっている

👉 問題が起きてからでは防げません。

■ 本来やるべきは「雇う前のチェック」です

重要なのは、雇用前に次の点を確認することです。

  • 在留資格でその業務が可能か
  • 単純労働に該当しないか
  • 資格外活動の範囲内か
  • 在留期限に問題がないか

これらを事前に確認することで、ほとんどのリスクは回避できます。

■ なぜ専門家を入れるべきなのか

在留カードは一見すると分かりやすく見えますが、実務はそう単純ではありません。

  • 在留資格と業務内容の適合性判断が難しい
  • グレーなケースが多い
  • 入管の運用は条文だけでは判断できない

👉 見ただけでは分からないリスクが多く存在します。

■ コストではなくリスク回避として考える

専門家への相談を「コスト」と考える方もいますが、実際は逆です。

  • 刑事責任
  • 許可取消し
  • 取引停止

👉 一度のミスで、数百万円〜数千万円規模の損失が発生します。それに対し、事前チェックの費用は限定的です。

まとめ|「知らなかった」で会社は守れません

今回の建設会社のように、

  • オーバーステイの外国人を雇用
  • 通報により発覚
  • 不法就労助長罪で立件
  • 建設業許可の取消し

という流れは、決して珍しいものではありません。むしろ、どの企業でも起こり得る現実です。そして企業には、明確な確認義務があります。

  • 見たつもり
  • 聞いたつもり
  • 信じていた

これらはすべて通用しません。 確認していないこと自体がリスクです。

最後に|「雇う前の確認」がすべてです

外国人雇用において最も重要なのは、

👉 雇用前の確認です。

  • 雇ってから考える
  • 問題が起きてから相談する

この流れでは、取り返しがつかないケースがほとんどです。

一方で、

  • 雇用前に確認する
  • 専門家にチェックを依頼する

これだけで、多くのリスクは未然に防ぐことができます。外国人雇用を安心して進めるためにも、
事前確認の仕組みを整えることを強くおすすめいたします。

行政書士DNR事務所では…

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