大阪「中国朝市」で廃油まじりの汚水を路上に流す 外国人経営店舗に問われるモラルと法令遵守

外国人問題

大阪府警鶴見署は2025年11月6日、廃棄物処理法違反(投棄禁止)の疑いで、大阪府大東市にある食品販売店の中国籍の男2人(38歳・32歳)と、その運営会社を書類送検しました。


容疑は、店舗の調理で出た廃油を含む汚水を、歩道上や路上に垂れ流したというものです。

この事件が起きたのは、大阪市鶴見区で開かれていた「中国朝市」。週末になると多くの中国系店舗が並び、飲食物を提供していたことで知られています。


しかし、かねてより「迷惑駐車」「違法営業」「衛生面の問題」などの苦情が寄せられており、地域住民の間では以前から問題視されていました。


廃油の垂れ流しはなぜ違法なのか?──廃棄物処理法の基本

今回の容疑は「廃棄物の処理及び清掃に関する法律(廃棄物処理法)」違反です。
この法律では、第16条で「何人も、みだりに廃棄物を捨ててはならない」と定めています。
違反した場合、5年以下の懲役または1,000万円以下の罰金、あるいはその両方が科されます(第25条第1項)。

廃油や汚水は「産業廃棄物」に該当するケースが多く、許可を受けた業者に委託して適正処理する義務があります。
それを怠って店舗の前に垂れ流す行為は、明確な「不法投棄」となります。

さらに、従業員が行った場合でも、管理者や運営法人にも責任が及ぶのがこの法律の特徴です。
法人の場合、違反が認められれば「両罰規定」により、会社にも罰金刑が科される可能性があります。


現場は「中国朝市」──迷惑駐停車と違法営業の温床

この事件の舞台となった「中国朝市」は、大阪・鶴見区の大通り沿いで週末に開催される中国系の屋台イベントでした。
本来は地域活性化を目的とした「朝市」でしたが、次第に規模が拡大し、交通渋滞や違法駐車、騒音、油臭、そして今回問題となった「汚水垂れ流し」など、近隣住民の生活を圧迫する存在となっていました。

鶴見署によると、目撃者が「店の前でフライヤーを洗い、汚れた油をそのまま路上に流していた」と通報。
それを受けて調査が行われ、廃棄物処理法違反での書類送検に至ったということです。

この「中国朝市」では過去にも、経営者や従業員が不法就労の疑いで逮捕された事例があり、治安や衛生の面でたびたび報道されてきました。
地域では「またか」という声が上がっており、外国人経営店舗のモラルが問われています。


外国人経営者に求められる「日本の法令遵守」

外国人が日本で事業を行う際、当然ながら日本の法律を理解し、遵守する義務があります。
特に飲食・食品関連事業は、廃棄物処理法や食品衛生法、水質汚濁防止法など、複数の法律が関わります。
廃油や排水処理は自治体の環境条例でも厳しく管理されており、排水口や側溝に油を流すことは一切認められていません。

日本で店舗経営をするには、単に「料理ができる」「販売できる」だけではなく、
環境への配慮
地域との共存
行政への届出・許可
といった基本姿勢が欠かせません。

それを怠れば、今回のように地域社会の信頼を失うだけでなく、刑事処分の対象にもなるのです。


なぜこのような違法行為が繰り返されるのか?

外国人経営者の一部に、次のような誤解や軽視が見られます。

  • 「母国では当たり前のやり方だから、日本でも大丈夫だろう」
  • 「警察は大ごとにはしないだろう」
  • 「イベントだから一時的なものだ」

しかし日本では、廃棄物処理や衛生管理は厳格に制度化されています。
特に大阪市など大都市圏では、環境保全条例により、道路上での排水や油の投棄は即座に違反行為として処理されます。
今回の事件は「知らなかった」「悪気はなかった」では済まされない、極めて悪質な行為です。


行政の対応にも限界──住民が声を上げなければ変わらない

この事件は、地域住民の通報・告発によって明るみに出たものです。
行政や警察の監視だけでは限界があり、現場で目撃した市民が声を上げることで初めて動くケースが多いのが現実です。

つまり、行政対応だけに頼るのではなく、地域社会全体が
「不法行為を見過ごさない」
という意識を持つことが重要です。

大阪市鶴見区は、近年外国人居住者が増加しており、地域コミュニティとの摩擦も生じやすくなっています。
その意味でも今回の事件は、「共生とは何か」を改めて考えさせる象徴的な事例といえるでしょう。


法的責任と今後の課題

廃棄物処理法に違反した場合、刑事処罰だけでなく、行政処分(営業停止や改善命令)もあり得ます。
また、法人が関与していた場合には、法人自体が刑事責任を問われる点も見逃せません。

こうしたケースが繰り返される背景には、

  • 外国人経営者への法令教育の不足
  • 行政の監督体制の甘さ
  • 一部の外国人コミュニティの閉鎖性
    があると考えられます。

行政書士として現場を見ていると、「知らなかった」では済まない問題を軽視している外国人事業者が非常に多いと感じます。
一方で、こうした違反を防ぐためには、自治体・専門家・地域住民が連携し、予防的な情報提供と指導を徹底していくことも必要です。


まとめ:モラルなきビジネスは日本社会に根づかない

廃油まじりの汚水を路上に流すという行為は、単なる「マナー違反」ではなく、れっきとした犯罪行為です。
経営者が外国人であろうと日本人であろうと、日本で商売をする以上は同じルールの下にあるべきです。

今回の事件は、「経済活動の自由」と「地域社会の秩序」のバランスが問われた一件でした。
一部のモラルなき外国人経営者の行為が、真面目に働く外国人の印象を損ねることにもつながりかねません。

健全な国際共生を築くためには、法の下の平等と厳正な取り締まりこそが不可欠です。
そして、行政の監視とともに、私たち一人ひとりの問題意識が問われているのです。