政府が外国人政策の見直しを進める中、その柱となる新制度の概要が報じられました。
最大のポイントは、外国人の税金・社会保険料の未納情報をマイナンバーで把握し、在留審査に反映させる仕組みを導入する方針であることです。
日本社会の負担増が長年問題視される中、「支払うべきものを支払わない外国人」が一定数存在することは、現場で外国人制度に関わってきた筆者としても強く感じています。
今回の制度見直しは、ようやく政府が本腰を入れ始めたと言える転換点です。
■ 制度見直しの柱:未納情報をマイナンバーで共有
今回検討されている案では、
- 税金(住民税など)
- 社会保険料(健康保険、年金)
これらの未納情報をマイナンバー経由で政府と自治体が共有し、在留審査の際に確認できるようにする仕組みが導入される見通しです。
つまり、
「きちんと納めるべき公的負担を果たしているか?」が、在留継続の前提になる
ということになります。
これは日本人にとっては当たり前の感覚ですが、残念ながら外国人の間では必ずしも常識ではありません。
■ 「払わないのが当たり前」と考える外国人も少なくない現実
筆者は行政書士として外国人の在留手続きを多く扱ってきましたが、
税や社会保険料の支払いを軽く考える外国人が実際に存在することは身をもって感じてきました。
たとえば、
- 「母国では払っていないから、日本でも払う必要はない」
- 「会社が払うものだと思っていた」
- 「払わなくてもビザは更新できた」
こうした感覚や誤解を持つ外国人は少なくありません。
特に最近は、
国民皆保険の制度を悪用し、医療費だけ利用して母国へ戻るケース
も各地で問題になっています。
制度が整っている国ほど、悪用する者が集まりやすいという現実があります。

■ 「厳しい」のではない――負担を日本国民に押しつけてきた過去がようやく是正されるだけ
制度強化に反対する声として、
「厳しすぎる」「外国人差別だ」
といった意見が必ず上がります。
しかし筆者は敢えて言いたいのです。
では、あなたが彼らの未納分を払えるのか?
日本の医療制度は「皆で支える」ことで成り立っています。
納付していない外国人の分まで、真面目に払っている日本国民が負担してきたのが現状です。
今回の見直しは、
不公平の是正であり、日本人にも外国人にもフェアな制度づくり
と評価すべきでしょう。
■ 入国前に「民間医療保険加入を義務化」も検討
医療費の不払いが全国で問題化していることから、政府はもう一つ重要な対策を検討しています。
入国前に民間医療保険への加入を義務化する
という案です。
海外では一般的な制度であり、日本がようやく国際基準に追いつくと言えます。
■ 諸外国ではどうか?
日本が「優しすぎる」だけで、海外ではもっと厳格です。
- Q① アメリカでは?
- A
アメリカでは、税金の未納・罰金の未払い・社会保障制度の不正利用は、即座にビザ拒否や強制退去につながる重大な違反とみなされます。
特に、過去の納税履歴はビザ更新や永住権審査で厳格に確認され、未納がある外国人はほぼ確実に不利な扱いとなります。
- Q② 中国では?
- A
中国では、外国人が社会保険未加入・未納の場合、罰金や入国拒否、ビザ更新不可など厳しい措置が取られます。
さらに、中国国内で医療費の不払いがあった場合、出国前に支払いを完了させないと空港で足止めされることもあります。
- Q③ 欧州(EU各国)では?
- A
EUでは、社会保障制度や公的医療の不正利用に対して一貫して厳しく、
- 国民健康保険の未納
- 不正な扶助の受給
- 税金の未納
がある場合、在留許可の取り消し・入国禁止が一般的です。
医療制度が充実している国ほど、監視体制と罰則も強固になっています。
- Q④ 韓国では?
- A
韓国は外国人の健康保険悪用が増加したことから、2019年以降に制度を大幅に厳格化しました。
一定以上の滞在期間がなければ保険加入できない仕組みを導入し、未納がある場合は強制的に脱退させ、ビザ更新にも影響します。
日本以上に「未納には即ペナルティ」の運用が徹底されています。
- Q⑤ オーストラリアでは?
- A
オーストラリアでは、税金の未納や医療費の踏み倒しは公共財政に損害を与える行為として評価され、
ビザ更新・永住申請の審査に強く不利に働きます。
観光ビザであっても、医療費を支払わずに帰国すれば、その後の入国が禁止される可能性があります。

■ 今後の在留審査はどう変わるのか?
今回の制度見直しが実現した場合、次の点が大きく変わります。
- 未納があるとビザ更新が極めて難しくなる
- 納税証明書・社会保険料の状況確認がより詳細に
- 企業が外国人を雇う際の管理責任がさらに重くなる
- 医療目的の「駆け込み入国」対策が強化される
- 不正利用を行う外国人の入国が明らかに減る
真面目に納めている外国人にとっては不利益はありません。
不公平をなくし、日本社会の負担を減らすための制度と言えます。
■ まとめ
政府が検討する「外国人の未納情報をマイナンバーで把握し、在留審査に反映する仕組み」は、日本の社会保障制度を守るための大きな前進です。
- 払うべきものを払わない外国人が一定数いる現実
- 医療費不払い問題の急増
- 日本だけが緩すぎた国際比較
こうした背景を考えれば、今回の方向性は妥当であり、むしろ遅すぎたとも言えます。
これによって、
「真面目に働き、納税し、日本社会に貢献する外国人」
が正しく評価される仕組みがようやく整おうとしています。




