日本政府は、国民健康保険や国民年金の保険料を滞納している外国人に対し、在留資格の更新を認めない制度を導入する方針を明らかにしました。
実施は2027年6月を予定しており、厚生労働省と出入国在留管理庁が2026年度中にシステムを改修し、滞納情報を共有できるようにします。
対象は中長期在留資格を持つ外国人で、更新時に滞納履歴が確認された場合、在留資格の更新が認められなくなる可能性があります。
外国人住民が過去最多の約395万人に達する中、社会保障制度の「不公平さ」を是正する取り組みとして注目されています。
遅すぎた対応、それでも一歩前進
この動きは、かねてから多くの国民が指摘していた問題への「ようやくの対応」です。
これまで、外国人が国民健康保険に加入しても、保険料を支払わずに医療サービスを利用するケースが少なくありませんでした。
特に短期間の滞在者が高額医療を受けた後に帰国してしまう事例は、自治体や医療機関の大きな負担になっていました。
それにもかかわらず、政府は長年、実効的な対策を取らずにきました。
その意味では、今回の制度導入は「遅すぎる対応」であることは否めません。
しかし、社会保障制度の公平性を回復するための第一歩としては、評価できる動きだといえます。
なぜ今になって制度導入なのか
背景には、外国人住民の急増があります。
2024年末の時点で、日本に在留する外国人は約395万人と過去最多を記録しました。
少子高齢化の進行と人手不足を背景に、政府は留学生や技能実習生、特定技能などさまざまな形で外国人受け入れを拡大してきました。
しかし、その裏で「保険料を払わないまま医療を受ける」「年金制度に加入せず働く」など、制度の乱用やモラルハザードが目立つようになってきました。
これにより、日本人納税者の間では「なぜ真面目に払う側が損をするのか」という不満が高まっています。
政府が今回の制度を打ち出したのは、こうした国民の不公平感の是正を目的としているのです。
やらないよりはやった方がいい
「もっと早くやるべきだった」という声がある一方で、実際に制度が始まることには一定の評価があります。
社会保障は「支え合い」の仕組みであり、国籍を問わず負担と受益のバランスを保つことが大切です。
日本人が毎月きちんと保険料を支払っている中で、外国人が滞納しても在留資格を更新できるというのは、制度として明らかに不公平でした。
その意味で、今回の制度は「やらないよりはやった方がいい」改革です。
外国人が日本で暮らすうえで、社会の一員としての義務を果たす意識を持つことは当然のことです。
この制度が導入されれば、滞納を防ぐ意識が高まり、結果的に制度全体の健全化にもつながります。
特別永住者にも適用されるのか?
多くの国民が注目しているのは、特別永住者(主に在日韓国・朝鮮人)が対象になるのかどうかという点です。
現時点では、政府は明確な説明をしておらず、対象範囲は今後の検討事項とされています。
もし特別永住者が制度の適用外となれば、「一部の外国人だけが特別扱いされる」という批判は避けられません。
真に公平な社会を目指すなら、すべての外国人を同じ基準で扱うことが不可欠です。
もちろん、生活困窮や病気などやむを得ない事情がある場合は、個別に配慮される可能性があります。
しかし、それを理由に制度の抜け道を作ってしまえば、また不公平が生まれてしまいます。
公平性を保ちながら、例外の扱いを慎重に判断することが求められます。
自治体との連携が鍵を握る
この制度の実効性を高めるためには、地方自治体との情報連携が欠かせません。
保険料の徴収や管理は市区町村が行っているため、入管と自治体が正確に滞納情報を共有できるシステムを構築する必要があります。
また、外国人が滞納してしまう背景には「制度の理解不足」や「言葉の壁」がある場合も少なくありません。
単に処罰的な仕組みを導入するだけではなく、納付指導や生活支援、制度周知の徹底も重要です。
公平な社会保障制度を取り戻すために
外国人が増える社会では、権利と義務のバランスを明確にすることが不可欠です。
医療や年金といった社会保障を受けるなら、その負担をきちんと果たす――これは国籍に関係なく守るべき基本原則です。
今回の制度導入は、その「当たり前」をようやく制度として明文化したものだといえます。
今後は、この仕組みを形だけで終わらせず、しっかりと運用していくことが求められます。
不公平を放置すれば、真面目に支払っている国民の信頼を損ね、社会全体の分断を招きかねません。

まとめ:未来は明るい方向へ
政府がようやく「公平な社会保障」の実現に向けて動き出しました。
実施までにはまだ時間がありますが、制度が運用されれば滞納の抑止効果が期待できます。
外国人自身も、日本社会の一員として責任を果たす意識を持つことになるでしょう。
焦点は今後の運用と、特別永住者への適用範囲です。
すべての外国人が同じルールのもとで生活する社会こそが、本当の共生社会といえます。
遅れても構いません。
一歩ずつ、確実に。
この改革が、日本の社会保障をより公平で持続可能なものに変えていくことを期待しています。








